アラゲカワキタケは、枯れ木や切り株に発生する小型のきのこです。茶色から淡褐色の薄い傘が重なるように出て、傘の縁や表面が細かく毛ば立つため「粗毛」の名があります。下面はひだではなく、やや粗い孔が放射状に並ぶのが大きな特徴です。
梅雨どきから初夏、湿り気の残る倒木で見かけると、木肌の上に小さな耳状の傘が群れているように見えます。乾くと硬く縮みやすく、食用としてよりも、枯れ木を分解する菌類として観察したい種類です。
- よみ
アラゲカワキタケ
- 分類
タマチョレイタケ科アラゲカワキタケ属
- 概要
広葉樹の枯れ木や切り株に発生する小型の孔菌。淡褐色から茶褐色の傘が重なり、傘縁の細かな毛と粗い孔状の下面が目立つ。
- 見分け方
傘は薄く半円形から腎臓形で、表面と縁が細かく毛ば立つ。下面はひだではなく、白色から淡褐色の粗い孔が放射状に並ぶ。古くなると硬く乾きやすい。
- 似ている種類
カワキタケ類や他の小型の孔菌と似る。下面がひだ状に見える種類、柄の位置、孔の大きさ、傘縁の毛の有無、発生している材をあわせて確認する。写真だけで食用判断はしない。
- 観察できる時期
春から秋。特に雨後や梅雨どきに見つけやすい。
- 観察できる環境
広葉樹の倒木、切り株、落枝などの枯れた材上。湿り気のある林内や林縁で群生することがある。
- 季節ごとの差異
梅雨時は傘の毛や孔がしっとり見え、乾くと全体に硬く縮んだ印象になる。
- 注意点
食用として扱われることもあるが、小型で硬く、似たきのこも多い。野生きのこは写真だけで安全判断せず、採食目的では確実な同定と十分な加熱、体質差への注意が必要。観察対象として残すのが安心。