ヤブキリは、やぶや林縁の低木・草むらなどで見られるキリギリス科の大型昆虫です。体は主に緑色で、頭部から背面に続く褐色の帯と、体より長い触角が目立ちます。幼虫は植物質もよく食べますが、成長するとほかの昆虫を捕らえるなど肉食傾向が強くなります。
成虫は初夏から秋に観察しやすく、日中は茂みの葉上に潜み、鳴き声で存在に気づくこともあります。メスは腹端から伸びる長い剣状の産卵管が見分ける手掛かりです。
- よみ
やぶきり
- 分類
バッタ目(直翅目)キリギリス科ヤブキリ属(Tettigonia orientalis)
- 概要
やぶや林縁の低木や草むらで見られる大型のキリギリス科昆虫。全体に緑色の個体が多く、頭部から背面に続く褐色の帯と非常に長い触角が目立つ。幼虫は植物質をよく食べ、成長すると昆虫なども捕食する。
- 見分け方
体は主に緑色で、頭部から前胸、翅の背面側へ褐色の帯が続く。触角は体より長い。メスでは腹端からまっすぐ伸びる長い剣状の産卵管が確認できる。体色には褐色型などの変異もあるため、背面の模様、翅、触角、鳴き声、生息環境を合わせて判断する。
- 似ている種類
キリギリス類やウマオイ類に似る。ヤブキリはやぶや林縁の樹上・葉上で見つかることが多く、背面の褐色帯と長い翅が手掛かりになる。ただし外見だけでは判断しにくい個体もいるため、鳴き声や見つけた環境も記録する。
- 観察できる時期
成虫はおおむね6月から9月ごろに見られ、地域によっては10月ごろまで観察できる。春から初夏には幼虫も見つかる。
- 観察できる環境
やぶ、林縁、低木の茂み、草丈の高い草地、山地から平地の緑地
- 季節ごとの差異
春:草花の上などで幼虫が見られる。
初夏:成虫が現れ始める。
夏:成虫の観察適期で、茂みから鳴き声が聞こえる。
秋:地域によっては成虫を引き続き観察できる。- 注意点
肉食傾向が強く、脚のとげや大あごが発達している。つかむとかまれることがあるため、素手で無理に触らず観察する。