Species

ハマナス

樹木
しわの深い緑の葉に囲まれて咲く紅紫色のハマナスの花
よみ

ハマナス

分類

バラ目バラ科バラ属(Rosa rugosa)

概要

ハマナスは海岸の砂地に生えるバラ科の落葉低木で、ハマナシとも呼ばれます。地下茎を伸ばして群落をつくり、高さはおよそ1〜1.5mになります。初夏を中心に芳香のある紅紫色の大きな花を咲かせ、のちに赤い実をつけます。

見分け方

花は直径5〜8cmほどで、基本的に5枚の紅紫色の花びらを大きく開き、中央に黄色い雄しべが多数あります。葉は羽状複葉で、小葉は厚く、葉脈に沿った深いしわと鋸歯が目立ちます。枝には大小のトゲが密生し、秋には扁球形の赤い実が熟します。

似ている種類

ノイバラは白い小花を房状につけ、葉のしわがハマナスほど深くありません。テリハノイバラは海岸にも生えますが、葉が小さく表面に強い光沢があり、茎が地面をはうように伸びます。白花の個体はシロバナハマナスと呼ばれます。

観察できる時期

葉や枝は春から秋に観察でき、花は主に5〜8月ごろに見られます。個体や気候によっては秋まで咲き残ることがあります。果実は夏の終わりから秋に赤く熟します。

観察できる環境

北海道から本州の海岸砂丘や砂浜の後背地など、日当たりと水はけのよい砂地に生育します。潮風や砂の移動に耐え、地下茎で広がってまとまった群落をつくることがあります。公園や庭にも植栽されます。

季節ごとの差異

春:新しい葉が開き、枝先につぼみが育ちます。
初夏:紅紫色の大きな花が咲き、芳香を放ちます。
夏:花が続き、早い果実はふくらみ始めます。
秋:果実が赤く熟し、遅咲きの花が見られることもあります。
冬:落葉し、トゲの多い枝と冬芽が観察できます。

注意点

枝には鋭いトゲが密生するため、観察時は素手でつかまないでください。海岸の自生群落は生育地の減少や踏み荒らしの影響を受けることがあります。天然記念物や保護区域に指定された場所では採取せず、園路や砂丘の利用ルールを守って観察してください。

観察記録

海岸近くの低木