Species

クヌギ

樹木 コナラ林、人家周辺、公園、雑木林
鋭い鋸歯のある細長い葉の間についた、長い鱗片に包まれたクヌギの緑色のどんぐり
よみ

クヌギ

分類

ブナ目ブナ科コナラ属(Quercus acutissima)

概要

クヌギは、本州、四国、九州などに分布するブナ科の落葉高木です。コナラとともに里山の雑木林を代表する樹木で、公園や人家周辺にも植えられます。樹液にはカブトムシやクワガタムシなど多くの昆虫が集まります。材は薪炭やシイタケの原木などに利用されてきました。果実は丸みの強いどんぐりで、開花した翌年の秋に熟します。

見分け方

葉は細長い楕円形で先が鋭くとがり、縁には先端が針状になる大きな鋸歯が並びます。果実はほぼ球形で、長く反り返る鱗片に覆われた殻斗が半分以上を包みます。樹皮は灰褐色で厚く、成木では縦方向に深く裂けます。写真では細長い葉の鋭い鋸歯と、長い鱗片状の殻斗に包まれた未熟な緑色のどんぐりが確認できます。

似ている種類

アベマキ、コナラ、クリに似ます。アベマキは葉裏が灰白色から黄褐色で毛が多く、樹皮のコルク層がよく発達しますが、クヌギの葉裏は淡緑色です。コナラのどんぐりはより細長く、殻斗の鱗片は短く瓦状です。クリは似た鋸歯の葉をもちますが、果実は鋭い刺に覆われたいがに包まれます。

観察できる時期

葉は春から秋に見られ、花は4月から5月ごろに咲きます。どんぐりは開花した翌年の秋に熟します。落葉後の冬は、厚く縦に裂ける樹皮や冬芽を観察できます。

観察できる環境

低山や丘陵の雑木林、里山、林縁、公園、人家周辺。陽当たりのよい場所に生育し、各地で植栽もされています。

季節ごとの差異

春:新葉とともに、垂れ下がる雄花序と小さな雌花が現れます。
夏:濃緑色の葉が茂り、前年に受粉した果実が成長します。樹液に昆虫が集まります。
秋:どんぐりが褐色に熟し、葉は黄褐色になります。
冬:落葉後は、厚く深く縦裂する樹皮と冬芽が観察できます。

注意点

樹液には昆虫だけでなくスズメバチが集まることがあるため、樹液の出ている幹へ不用意に近づかないでください。どんぐりはタンニンを多く含むため、生のまま食べず、利用する場合は種類を確実に同定して適切な処理方法を確認します。公園や私有地では枝や果実を無断で採取しないでください。

観察記録

雑木林