ネフライト(軟玉)は、透閃石から緑閃石系列の角閃石が細かく絡み合ってできた、緻密で粘り強い岩石です。ヒスイ輝石岩とは鉱物組成が異なりますが、どちらも「ヒスイ」と呼ばれてきたため、外観だけでの判別には注意が必要です。
- よみ
ねふらいと
- 分類
変成岩(主に透閃石・緑閃石系列の角閃石からなる岩石/nephrite、軟玉)
- 概要
ネフライトは、透閃石から緑閃石系列の角閃石が非常に細かく絡み合った緻密な岩石です。日本語では軟玉とも呼ばれ、透閃石岩として扱われることもあります。ヒスイ輝石岩とは構成鉱物が異なりますが、丈夫で磨くと美しい光沢が出ることから、ともに装飾品や道具の材料として利用されてきました。
- 見分け方
白色、灰緑色、青緑色、暗緑色などがあり、緻密で割れにくく、磨かれた面には脂肪光沢やろう状の光沢が見られることがあります。海岸や川原の礫は丸く滑らかになり、薄い縁が光を通す場合があります。ただし、色、透明感、手触りだけでの確定はできません。細かな繊維状組織や比重、鉱物組成を総合し、確実な判定は専門機関に依頼します。
- 似ている種類
ヒスイ輝石岩、蛇紋岩、ロディン岩、緑色岩、石英質の岩石、滑石を含む岩石、人工ガラスなどが似ることがあります。特にヒスイ輝石岩とは淡緑色で緻密な外観が共通するため、写真だけでの区別は困難です。
- 観察できる時期
礫そのものは一年を通して観察できます。海岸では波が穏やかで安全な日を選び、増水した河川や高波・強風時の海岸には近づかないようにします。
- 観察できる環境
蛇紋岩に伴う変成作用や交代作用を受けた地質環境などで形成され、母岩から離れた礫が河川や海岸に運ばれることがあります。観察時は周辺の地質や一緒に見つかる岩石も記録すると手掛かりになります。
- 季節ごとの差異
春:雪解けや増水後の河川には近づかず、安全な場所で観察する
夏:熱中症と急な増水に注意する
秋:台風や高波の前後を避ける
冬:海岸では高波と強風に十分注意する- 注意点
天然記念物や文化財に指定された区域、採取禁止区域では石を持ち帰れません。海岸や河川でも、現地の掲示、管理者の指示、条例や採取ルールに従ってください。高波時、荒天後、増水時は探索しません。写真だけでネフライトと断定したり、売買や価値判断に用いたりせず、必要に応じて博物館などの専門機関で鑑定を受けてください。未知の石を割る、薬品を使うなどの破壊的な試験は避けます。